お知らせ・コラム
建設アスベスト給付金、開始から2年で約6200件認定
2022年1月から完全施行された建設アスベスト給付金制度は、2023年12月までの2年で6198件が「認定相当」とされました。
今回は認定状況についてご案内させていただきます。
2022年は2500件、2023年は3700件が認定
2021年5月の最高裁判決後、同様の被害者が短期間に多数救済されていることは、建設アスベスト訴訟の大きな成果ともいえるでしょう。
労災認定を受けた多くの方が、労災支給決定等情報提供サービスの利用により、申請から5~6か月で認定されています。
認定に至らないケースも……
通常請求(一人親方や事業主など、労災認定を受けておられない被災者・ご遺族による請求)の場合ですと繰り返し追加資料の提出を求められることも多く、請求から1年以上経過しても認定に至らないケースも珍しくありません。
就労状況についての追加資料の提出を求められているが、どのような資料を提出したら良いのか、またどうやって探せば良いのか分からない、という悩みも多く見られ、さらに労災支給決定等情報提供サービスを利用して認定された事案であっても、一人親方等の期間が考慮されないまま、給付金の10%が減額されているケースもあります。
認定内容の内訳について
2023年12月22日の特定石綿被害建設業務労働者等認定審査会での審査結果は以下の通りです。
審査件数:247件
認定相当 :235件
不認定相当:11件
保留 :1件
無効 :0件
認定相当とされたものの内訳
- 石綿関連疾病の種類
中皮腫 :127件
肺がん :89件
びまん性胸膜肥厚 :5件
石綿肺 :11件
良性石綿胸水 :3件 - 特定石綿ばく露建設業務への従事期間が石綿関連疾病に応じて定める期間を下回るもの(短期ばく露)
肺がん又は石綿肺(10年) :15件
びまん性胸膜肥厚(3年) :0件
中皮腫又は良性石綿胸水(1年) :2件 - 肺がんのうち、喫煙を習慣を有したもの 83件
アスベスト給付金の申請代行について
社会保険労務士法人きんかでは建設アスベスト給付金制度に関するご相談から書類の収集、申請手続きまで社会保険労務士が丁寧にサポートします。
アスベストにさらされる建設業務に従事し、健康被害に遭われた労働者の方やそのご遺族の救済のため、積極的に相談に応じておりますのでお気軽にご連絡ください。