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2022.10.21

コラム

建設アスベスト給付金 認定状況について

令和3年6月9日に、議員立法により「特定石綿被害建設業務労働者等に対する給付金等の支給に関する法律」が成立し、令和4年1月19日に施行されました。この給付金の対象になる人は、数万人にのぼると言われていますが、支給は順調に進んでいるのでしょうか。今回は、現在までの認定状況についてご案内致します。

目次
1.建設アスベスト給付金法に基づく給付金が初めて支給
2.特定石綿健康被害建設業務労働者等認定審査会の審査結果
3.認定相当の内訳
4.認定基準を下回る場合でも認定相当の判断
5.まとめ

1.建設アスベスト給付金法に基づく給付金が初めて支給

令和4年3月18日厚生労働省は、「建設アスベスト給付金法」に基づく給付金を初めて請求者に支給したことを発表しました。2月25日の認定審査会の答申を踏まえて、3月2日に86件について厚生労働大臣の認定決定を行い、その全てについて給付金の支給手続きが行われました。

2.認定状況

先日(令和4年10月18日)行われた第9回特定石綿健康被害建設業務労働者等認定審査会の審査では、審査件数340件に対し、338件が認定相当とされています。残りの2件は保留となっています。
これまでの審査件数合計1852件に対し、1839件が認定相当、不認定が0件、保留が7件、無効が6件とされています。

3.認定相当の内訳

第9回審査会において認定相当とされたものの内訳は、中皮腫が177件、肺がんが118件、びまん性胸膜肥厚が18件、石綿肺が16件、良性石綿胸水が9件です。
ごれまでの合計内訳は、中皮腫が953件、肺がんが678件、びまん性胸膜肥厚が78件、石綿肺が102件、良性石綿胸水が28件です。

4.認定基準を下回る場合でも認定相当の判断

特定石綿ばく露建設業務へ従事していた期間が石綿関連疾病に応じて定める期間を下回るものも認定相当との判断を受ける場合があります。
・肺がん又は石綿肺(10年) 159件
・びまん性胸膜肥厚(3年) 14件
・中皮腫又は良性石綿胸水(1年) 36件
また、認定相当と判断された678件の肺がんのうち、喫煙の習慣を有した方は638件と報告されています。

5.まとめ

現在までの審査件数に対する認定率はかなり高いものとなっています。アスベストに関する疾病の認定基準を下回る方や喫煙習慣がある方も認定を受けられる可能性は十分にあります。また、労災支給決定等情報提供サービスにより申請書類の簡略化、審査にかかる時間も短縮されているようです。少しでもアスベストに関連する職業歴や心当たりがある方は、一度申請対象となるかだけでもお気軽にご相談ください。建設アスベスト給付金制度の詳細対象となる疾病についてのコラムもぜひご覧ください。

社会保険労務士法人きんかでは建設アスベスト給付金制度に関するご相談から書類の収集、申請手続きまで社会保険労務士が丁寧にサポートします。アスベストにさらされる建設業務に従事し、健康被害に遭われた労働者の方やそのご遺族の救済のため、積極的に相談に応じておりますのでお気軽にご連絡ください。問い合わせはこちら